本レポートは、ハイブリッドワークを成功させるための「人間中心の設計戦略(Social-Spatial Design)」を提示している。従業員はオフィス滞在時間の29%を他者との協働に費やしているにもかかわらず、多くのワークプレイスは依然として個人作業を中心に設計されていると指摘する。JLL Global Human Experience Trends調査によれば、オフィスに出社する主な理由は社交(63%)、対面ミーティング(55%)、チームでのブレインストーミング(42%)であり、人々はデスクのためではなく互いに協働するために出社していると述べている。
個人中心のオフィス設計は、生産性が個人の作業で測られていた時代には合理的だったが、ワークプレイスの使われ方は変化している。JLL Research 2026によれば、週4〜5日出社する従業員は週1〜2日の従業員よりも高い満足度を報告している。一方で、オフィスワーカーの半数超は集中作業には自宅の方が適していると考え、ほぼ同数が総合的な生産性も自宅の方が高いと回答している。レポートは、オフィスが自宅では再現しきれない価値、すなわち「チーム」を提供する必要があると論じる。
Social-Spatial Designは、人間科学を用いてチームの相互作用と必要条件を理解する「社会的側面」と、その知見をレイアウト・音響・照明・可視性・動線・作業設定へと変換する「空間的側面」を組み合わせる。これにより、ワークプレイスがチームのパフォーマンスを支えているか阻害しているか、どの空間的変化が最大の価値をもたらすかを明らかにする。アプローチは4つの原則(チームの働き方を理解する/チームのパフォーマンスに向けて投資を優先する/一日を通じた働き方を支える/文化を空間で可視化する)に基づく。
レポートは、先行する組織がデスクではなくチームをワークプレイス戦略と設計の起点として扱っていると結論づける。集中作業と協働のいずれかを選ぶのではなく、意図的なゾーニングによって両方を支える環境づくりが目指されている。
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