2026年上期(H1 2026)のブリティッシュコロンビア州(BC)投資市場は、総取引額が33億ドルとなり、H1 2025の45億ドルから26%減少した。資産クラス別ではオフィス3億550万ドル、リテール6億7,800万ドル、インダストリアル6億1,390万ドル、ICI land 5億9,580万ドル、multi-family 7億7,150万ドル、residential land 3億4,270万ドルで、パフォーマンスは資産クラスによって大きく異なった(Sales volumes, p.4)。取引額の減少は資本不足ではなく慎重姿勢の継続を反映しており、価格・資産品質・長期ファンダメンタルズが揃えば投資家は取引に応じる姿勢を示している(Investment market trends, p.2)。
オフィスはH1 2025の7億440万ドルから57%減となったが、最大案件のOceanic Plaza(2億4,600万ドル)が期間中のオフィス投資額の8割超を占めた(Office, p.6)。インダストリアルは11億5,000万ドルから47%減の6億1,390万ドルとなったが、取引件数は48件から49件へと維持され、小型化と再価格付けの進行を示した(Industrial, p.8)。リテールは前年比5.7%減だったが取引件数は35%増加し、流動性が保たれた(Retail, p.7)。multi-familyは7.2%減、residential landは27%減、ICI landは587.4百万ドルからほぼ横ばいだった(Multi-family, p.9 / Residential land, p.10 / ICI land, p.11)。
政府系主体による購入活動が大きく回復し、H1 2026だけで15件・3億4,000万ドルに達した。これは2025年通年の8件・2億4,000万ドルを上回る(BC investment activity, p.4)。購入者プロファイル別ではPrivateが63.2%と最大の割合を占め、Government 10.3%、Institutional 9.3%が続いた(Sales volume by purchaser profile, p.4)。
金利の安定により引受基準が明確化し、オフィスやリテールでは金融環境の改善が投資家の関心を後押ししたが、取引全体の広範な増加には結びついていない(Investment market trends, p.2)。金利上昇に伴うリプライシングは投資機会を再構成し、インダストリアルや開発用地の価値が大きく調整、キャップレート上昇と一戸当たり価格の低下がmulti-familyへの機会的買い手を呼び戻している。Bank of Canadaは2025年後半以降政策金利を2.25%に据え置いているが、債券利回りの上昇が長期借入コストに圧力を与えている(Residential land, p.10)。市場は価格がリセットされた領域で買い手が活発化する一方、売り急がない売り手は慎重姿勢を保ち、分断化が進んでいる。
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